絵画の構造 | |
例:油彩画の構造 | |
支持体 | 絵画の土台,基底となる部分.キャンヴァス(布),紙,板など.金属板,ガラス,石などが使われることもある. 紙が使われる以前は羊皮紙(ヨウヒシ,羊の皮をなめしたもの)や,古代エジプトではパピルス(葦の茎を平らにつぶして平織りしたもの)が使われた. |
絶縁層 | 地塗り塗料が支持体に浸み込むことを防ぐために支持体表面に塗布する塗膜. 古くは膠,現在では合成樹脂も使われる. |
地塗り層 | 市販の油彩画用キャンヴァスに塗られている白い塗料が地塗り. 支持体の表面を平滑に整える,絵具の固着を調整する,絵具の発色を助けるために塗布される. 油彩画には非吸収性,卵テンペラなど水性絵具には吸収性または半吸収性の地塗りが用いられる. 市販されている油彩画用のキャンヴァスには白色地が用いられているが,油彩画の地塗りには褐色,緑色,灰色などの有色地がある. |
絵具層 | 絵画作品の「絵画」部分. |
ワニス層 | 「ツヤ出し」ではなく,画面を保護するために塗布するもの. 天然のダンマル樹脂や,現在ではケトン樹脂などの合成樹脂が用いられる.画材メーカーから作品完成後の画面保護用ワニスとして市販されているものも多い.エアゾールタイプ(スプレー式)のものが使いやすい. |